My letter 〜君の未来に〜
しかし今、清水さんと一緒にいることが多かった先輩で、この高校から国立F大学医学部に進学した卒業生、西里 直人先輩が学校にいらっしゃっていました。
私は思わず、声をかけてしまいました。
「突然すみません。失礼ですが、西里先輩でいらっしゃいますよね?」
「う、うん。そうだけど…君は?」
「あ!失礼しました。2年B組の渡井 彩葉と申します。お聞きしたいことがございまして、声をかけさせていただきました。」
「2年…あ、渡井さんだっけ?何かな?」
私は深呼吸をしてから先輩に言いました。
「はい。単刀直入に申し上げます。
清水 海実さんが学校に来ていない理由を教えていただきたいんです。
ご存知ですよね?」