My letter 〜君の未来に〜


「海実はね、渡井さんに自分のことを話したら呆れられるんじゃないかって思ってるんだ。」

事実を少しだけ言ってみた。

「そんなこと絶対ないのに…」

「そうなんだけどね、海実は渡井さんが離れていくのが怖いんだと思う。」

海実はきっと、渡井さんっていう優しい同級生が離れていくのを見ていられないんだろう。

もちろん本人が言ったわけじゃないけど。

「私は…私は清水さんから離れていくなんてこと絶対しません。これは偽善ではありません。私の意思です。」

渡井さんは言わなきゃいけないことははっきり言う人なんだな。

「海実のこと、嫌いにならないでやってね。」

俺はそう言って笑った。

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