My letter 〜君の未来に〜
「もうね、治療もしてない。
だから…私の命は、長くてあと2年…なんだ。」
俯いて話していた私が顔を上げると、
「…清水さん、もっと早く言ってよ…
そしたら、もっと早く清水さんの側に、いられたのに…」
涙ながらにそう言う渡井さんは、とても優しい子。
「…海実」
「え?」
「呼び方、海実でいいよ…」
「…海実、ちゃん?」
「呼び捨てでいいよ。」
「じゃあ、私は彩葉って呼んで?」
目に涙を溜めたまま笑った。
「うん………彩葉」
「…海実、これからここ、いっぱい遊びに来てもいい?」
「…うん!」
すごく、嬉しかった。
直人くんと彩葉がいてくれるなら、
もうなにもいらない。