My letter 〜君の未来に〜
「西里先輩も院長先生もありがとうございました。雫も喜んでいると思います。」
彩葉は涙ながらにお礼を言う。
「いいんだよ。これは可愛い孫と孫の彼女の頼みだからね。でも治療方針はウチに沿って行わせてもらうよ。」
「構いません。よろしくお願い致します。」
そう言って彩葉は帰った。
「清水さん、この病室を2人部屋にすると了承してくれてありがとう。」
「いいえ、私が勝手に申し上げたことですので、むしろ受け入れて頂けて本当に嬉しいです。
ありがとうございました。
そして、私もこの病院に受け入れて下さり、ありがとうございます。」
直人くんと出逢えた奇跡、彩葉と出逢えた奇跡、
この病院に受け入れてもらえた奇跡、
全てが奇跡でありがたいこと。
私がこの世に生まれた奇跡、直人くんや彩葉、雫くんがこの世に生まれた奇跡。
全てが偶然という奇跡。
全ての奇跡に感謝したい。