My letter 〜君の未来に〜
「直人くん。」
私と雫くんと直人くん、3人だけの病室。
静かな病室に私の声が響いた。
「ん?」
「お願いがあるの。」
「お願い?」
「もし、私がこの世界から消えたとき………私のことはもともといなかったように忘れて。」
最大の願い。
みんなが忘れて、悲しまないように、
生きているうちにできることをする。
「…そんなの…そんなこと、できるわけないだろ?彩葉ちゃんだって無理なはずだ。
海実はもう、俺たちの中でいないといけないんだよ…だから、そんなこと言うなよ…」
悲しそうな声で、今まで聞いたことないような声で言った。
「…ありがとう」
直人くんは私の口にキスをした。
涙の味がするキスを…