マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~
水無瀬くんが私を置いてきぼりにしてロビーを抜け、先にビルの外に足早に出ていく。
「全部を知ってるわけじゃないけど。
水無瀬くんが素敵な人だってことは知ってるよ!!」
小走り気味に歩きながら追いかけ、水無瀬くんの背中に向かって叫ぶように言った。
私の口元から冬の白い息がハァーと溶けて流れる。
この1年半、ずっと見てきたもん。
会社での水無瀬くんしか知らないけど、それでもいつも貴方は素敵だった。
「人を好きになるのって、理屈じゃないと思う!!
私の心は、ずっと水無瀬くんを好きだって言ってるもん!!」
反応がないのをいいことに思っている心の内を吐き出すと、水無瀬くんが無表情で振り返った。
「俺はいつも言われる」
「…え?」
「恋人にいつも言われるんだ。
『蓮は付き合ったらイメージと違った』って。それでいつも別れることになる」
「そんな……」