マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~

きっと“手伝う”なんて口実で。
望月さんはその話がしたくて、私がひとりになった今のタイミングを狙い、会議室まで追いかけて来たんだと思う。


「かわいそうに。また泣かされた?」

「……や、あの……」

「だから俺にしとけばいいのに」


どんな風にごまかそうか…。
金曜日のことをまさか丸々言うわけにもいかない。
…言うつもりもハナからない。

いろいろと頭で考えているうちに、次から次へと望月さんが言葉を発して。
私は逆に何も言えなくなってしまう。


「何事も引き際があるもんだよ。
下手な鉄砲で何発撃っても当たらなかったら、引き際を考えなきゃ」


“引き際”は考えてた。
それは水無瀬くんに彼女ができたときだ、って。

でも春日井さんとは付き合ってないみたいだし。

私はそれ以外の引き際はわからないから、今は引けない。


「俺なら、亜衣ちゃんにそんな顔はさせないよ」


そんな顔って……どんな顔だろう。
そう言われるほど、私は今、酷い顔をしてるのかな。

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