マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~
「望月さん、いい加減にしてやってくれませんか…」
邪魔されたのは望月さんのほうなのに、様子は落ち着いていて。
それとは逆に、水無瀬くんの表情のほうがイラつき色だ。
「木本はドがつく本物のバカなんです。
バカで純粋なヤツだから、言われたことはなんでも鵜呑みにして本気にします」
これって、褒められてないよね。
……うん、思い返してもどこにも褒め言葉は見当たらない。
「望月さんが遊ぶ女としては、こいつは適さないと思いますけど」
「そうか? つーか、遊びだって決めつけんなよ。
亜衣ちゃんって面白いし、一緒にいると楽しい」
「こいつが好きなのは俺なんです!!」
水無瀬くんの声が、ひときわ大きく響いた。
それに圧倒されるように望月さんは一瞬押し黙り、ゆるく笑みを浮かべたあと、困ったように眉を寄せる。
「それは知ってる。だけどお前は付き合わないんだろ? だったら俺が付き合ってもいいよな」
望月さんが再び私に近寄る素振りをみせた。
だけど咄嗟に水無瀬くんが私の前に立ちはだかるように、望月さんとの間に割って入って。
私の視界には今、水無瀬くんのスーツの背中部分だけが大きく広がっている。