マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~

「最近の若者は仕事に身が入ってないのが多いからね。
私とは時代が違うのかな。私が若い頃は体育会系みたいな“熱血”!って感じの同期もいたし…。なんせ仕事や出世に意欲があったもんだよ」


ど、どうしよう。
どうやら金山課長の懐古の情に火をつけてしまったみたい。

自分たちの若き良き時代と私たち世代を比べて、あれやこれやと語るのが金山課長の厄介なクセの1つだ。

何故厄介なのかと言うと………話が異様に長くなるから!

申し訳ないけど、こういうお話は飲み会の席だけにしてもらいたい。


「しかし、木本さんのことは誤解していたなぁ」

「……へ?」

「悪いがもっとお気楽に働きに来てると思ってたんだ。
それで、数年したら「結婚します!」なんて言って辞めていくのかなぁ…って」

「………」

「いやいや、悪い悪い。
そんな風に勝手にイメージした私が悪かったよ」


少なからずそのイメージは当たっている。
何の取り柄もない私が、まぐれでこんな大きな会社に就職できたんだ。

黙って働いていれば毎月決まったお給料がもらえる。
残業代だってもちろん。

企画部に配属されたけど、任されることはおおかたパソコンでの簡単な事務仕事だ。

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