マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~
「そんなに書類持ってどこ行くんだ?」
話しかけられただけでドキドキとうるさい心臓がまだ治まらない中、水無瀬くんは私の両手の書類を見てそう尋ねた。
「会議室。うちの課、このあと3時から会議なの。
この書類、1部ずつ机に並べとくように言われて……」
「そっか。俺が持つよ」
「え、えぇ~~!」
驚く私をよそに、あっという間に水無瀬くんが私から書類の束を奪い取る。
「そんなに驚くなよ。重そうだし、男の俺が持とうかなって思っただけなんだから」
「や、でもいいよ。悪いから!
水無瀬くんに持ってもらうなんて100年早いっていうか、申し訳なさすぎて大きなバチが当たるよ!」
「俺も会議室方面行くから、ついでだ」
あぁ……今日はなんてツイてる日なんだろう。
挨拶以外に話しかけていただけて、書類の束を代わりに持っていただけるなんて。
M様(王子様)は、本当にお優しい。
そして、二人並んで話しながら社内を歩いてるなんて。
夢じゃないよね? 現実だよね? 嬉しくて涙がちょちょ切れる。