マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~

そんな……女の子扱いするような行動、やめてほしい。
勘違いしてしまう上、心臓に悪い。

それに『可愛い』って言葉だって。
音羽以外の人からは随分と言われていない。男の人からなんて特に。

そっと自分の頬に手の甲を押し当てると、ひどく熱を帯びていた。
ああ、もう、どうしてくれるんですか、この顔!!


というか、最後の言葉は何だろう。
春日井さんに負けるな、だなんて。

恋も仕事も一直線でいけばいい……恋も?
望月さんはそっちの意味で言ったんだろうか。

だとしたら、私の片想いの相手が誰だかバレているってことで。
すっごく恥ずかしいんですが。



無事にクライアントと正式契約が結べたと翌日に報告があり、戦略チームの面々は歓喜に沸いた。

今夜は望月さんに教えてもらったお店での打ち上げだ。
そこではまた大いに盛り上がるだろう。


あぁ、仕事って楽しいんだ。
努力して……それが全部報われるとは限らないけど、こうして報われたときは嬉しい。

それが仕事の楽しさなんだって、勤務して1年半たった今、初めてわかった私はかなりな不届き者だ。

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