マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~
「男なら他にもいるわよ。ほら、望月さんとか」
「なんでここで望月さんが出てくるのさ」
「だって、亜衣に気がありそうなんだもん」
思わず、離れた場所に座を占めてる水無瀬くんを目で追ってしまう。
新しい恋なんて、そんなのまだ無理に決まってる。
そこまで私の心は器用じゃないし、水無瀬くんへの想いは深くて大きかったんだから。
それに第一、望月さんは私をおちょくり相手としか思ってないんだから論外。
「木本、またなぁーー!!」
「鈴木くん、大丈夫?」
結局、いつも通り水無瀬くんとはひとことも会話がないままお開きになった。
ベロベロに酔った感満載の鈴木くんに出入り口付近で絡まれそうになったけど、かろうじてそれから逃れる。
現地解散の運びとなり、帰る方向が違う音羽とも店先でバイバイと手を振って別れた。
駅へ続く道。
数十メートル先を歩く水無瀬くんの姿が目に入って。
思わずその背中をじーっと見つめてしまう。
いかんいかん、これじゃあ本当にストーカーじゃん。