マシンガン LOVE ～この想い、あなたに届け！～

「あ、俺ね、さっき2つ嘘ついた」

「な、何ですかその急なカミングアウト…」


前を向いたまま運転している望月さんが、私のその突っ込みでアハハと笑う。

面白い人だな、望月さんって。つかみどころがないっていうか。
こういう人が同期だったら、良い友達になれたのかも。


「で、2つの嘘って何ですか？」


そう訊いてほしいから自分で自白したんでしょーが。


「1つは、亜衣ちゃんたちが今日あそこで同期の飲み会すること、実は俺知ってた」

「え？」

「だからたまたま通りかかったようなフリしたけど、あれは嘘。
終わるころにあそこに車停めて待ち構えてただけ」

「………」


この人は一体、なんのためにそんなことをしたんだろう？

当たり前だけどそう考えてしまう。

例えば私たち同期の飲み会のことを偶然小耳に挟んだんだとしても。
終わるころに待ち伏せする意味がわからない。