マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~
器用にハンドルに肘をつき、頬杖をしながらニヤリと笑みを放つ望月さんからは、男の色気がダダ漏れだ。
私は思わず自分の左頬を隠すように、バっと勢いよく手を当てた。
…そう、キスされたのはその箇所。左頬だ。
しかも唇に近いところ!!!!
「…しっ………」
「……し?」
「失礼しますっ!!」
今度こそドアを開け、そそくさと助手席から逃げるように飛び降りた。
ドアを閉めると、ブーンという音がして窓が開き、「おやすみ~」と望月さんが軽快に叫んで。
そのまま車はあっという間に走り去っていった。
「……何、今の……」
ぼそりと呟いた独り言が、暗闇の街に吸い込まれていく。
だけど本当に。一体さっきのは何だったんだろう。
……キス。
場所は唇じゃなかったとはいえ、キスはキスだ。