少女と四天王



声がして上を向くと、
雨で見えないや。



目開けようとすると目に雨が入って
見えないんだけど。




必死に目を擦って見るが。

諦めよう。





「…はぁぁぁ。ったく」





声の男の人は地面にベッタリの
私を立たせる。





「姫」





…この響き、知ってる。





「おにい…」



「アホか」





お兄ちゃんと言おうとしたら
頭を軽く叩かれた。





「冗談だってば。乃」

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