その謎、解き明かして差し上げますわ。

僕の横で一通り話を聞いた水本さんは、
何か考えたような顔をしていた。
 

「それって、学校の七不思議でしたけ?」


僕は、ずっと不思議に思ってたことを
聞いてみた。


「学校の七不思議ではないですよねぇ。」
 

学校の七不思議をすべて把握してる
水本さんもそう答えた。


「七不思議っていうか……
 七不思議ぽいなっていう。」


「はぁ。」


いまいちよくわからないが、
七不思議ではないが、七不思議っぽい
謎を解決してほしいということらしい。



すると、窓際でカメラを磨いていた
風野さんが淡々とした声でこう聞いた。


「それ、家庭科部のだれかだったんじゃないの?」


「ああ、その可能性もありますね。」


「そんなことないです!
 スッゴく背の高い感じの人
 だったんです。

 女子にあんな背の高い子いないし、

 家庭科部には、男子いません!」


小宮さんがものすごい剣幕でそう言った。


「そうですか。では、
 先ほどの可能性はなくなりますね。」


水本さんは考え込むように窓を眺めてる。



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