教室と、初恋。


さっきまで先生に手を置かれていた左手に違和感を覚えて、手を開いてみてみると……いつの間にか小さなチョコレートが握らされていた。


驚いて先生のほうを見ると、いたずらっぽく笑いながらわたしを見てる。



「夏休みもその調子で頑張れ」


「……はい!」



わかってくれていた。


結果が出ないから伝わってないと思っていたのに、わたしが頑張ってることをわかってくれていた。



きゅっとチョコレートを握ると、先生の優しさが形として感じ取れる。



やっぱり先生は……世界で一番素敵な先生だ。



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