教室と、初恋。


* 。☆ . * . : . + * : ゜+ 。



そしてその日の放課後、



「……ゆきごめん、確認したんだけどやっぱりグループ招待の通知なかったんだよね」



職員室に向かうゆき、そしてたまたまタイミングが一緒だった健人と階段を下りながら、ゆきにそう話を出した。


へらり、と自分でもわざとらしいと思うような笑顔を浮かべながら。



「えー、また彩奈寝ぼけて蹴ったのー? もう、もっかい招待しとくよー。

 ……代わりに、」



くすくすと笑うゆき。


鞄からスマホとお財布を取り出す。


そして100円玉をわたしの手のひらに乗せて、ほほ笑んだ。



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