教室と、初恋。


だけどそんなわたしを見て、ゆきたちは大声で笑いだした。



「か……! かわいいよ深森さん……!
 教室での姿とは大違い!」


「写真撮ってSNS投稿しておいてあげるよー!」



どうやらわたしは何か間違えてしまったらしく。


からかうような声が深森さんを襲う。


りこが笑いながらスマホを深森さんに向けて、シャッター音を鳴らす。



どうしよう……こんなつもりじゃないのに。



明らかに他のお客さんにも迷惑だ。


ここはわたしの地元だから、副店長さんとも顔なじみで迷惑かけたくないのに。



どうしようどうしよう……と迷っていると、奥から見知った顔が出てきた。


このお店の副店長だ。


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