お前、俺に惚れてんだろ?
真剣な表情で、色を塗る優馬くん。

その表情は、写生をする燈馬くんと同じだった。


…ただ、絵は残念なものに。


線から色がはみ出たり、色と色が混ざって黒ずんだ色になっていたり…。


色を塗る前は、あんなに美しかった絵が、色を足していくうちに…どんどん悪い方へ変化していく。


「本当に、絵心ねぇんだなっ」

「だから言っただろ…!ん〜…、俺なりには真剣にやってるんだけどなぁ…」
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