お前、俺に惚れてんだろ?
ノックもなしに、燈馬くんが入ってきた。


突然のことで、あたしも優馬くんもキョトンとした顔を見せる。


「…え。なにかって…?」


なんで、そんな焦ったような顔してるの。


「だって今、変な声が…」

「あ…あ〜。それなら、生物の教科書に載ってた、虫の写真見ちゃって…つい」

「…なんだ、そんなことか…」


燈馬くんは、安心したように床に座り込む。
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