お前、俺に惚れてんだろ?
力強く抱きしめる燈馬くんの腕の中だと気づいたのは、それから数秒経ってからのことだった。


見上げると、苦虫を噛み潰したような表情をする燈馬くん。


どうして燈馬くんが、そんな顔をするの…?


燈馬くんには、関係ないことなのに…。



「ほのか…。優馬なんかじゃなくて、…俺にしろよ」

「なっ…。急に、なに言い出すの…!」


…どさくさに紛れてっ。
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