お前、俺に惚れてんだろ?
例えばそこに、…燈馬くんがいるということにも。


今だってそう。


あたしの視界に映るのは優馬くんだけで、優馬くん以外に、こんなにも近くにあたしを見てくれている人がいることなんて、まったく気づいていなかった。


優馬くんといっしょにいて、嬉しそうなあたしの顔。

あたしの照れた顔。

あたしの笑った顔。


そして、…あたしの泣き顔。


燈馬くんは、そんなあたしの表情をいつも近くで見てくれていた。
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