あの日のチョコをもう一度
「ずっと...謝りたかったんだ....」  

「何を?」


その答えなんてわかりきってた

だけど、わかりたくなかった....


「3年前のバレンタインのこと」

「......ッ」


あたしは屋上から出ようとした


だけど、出来なかった


彼が、あたしの腕を掴んだから



「離して!聞きたくない!あの日のことなんて!」


あたしは必死にもがいた


だけど、葛原君は離してくれなかった


「離さない....頼む、聞いてくれ.....」


「嫌よ!また、あんな惨めな思いをさせるの!?」


「違う!」


「何が違うのよ!」


あたしは力なくその場に座り込んだ


そんなあたしを彼は抱き締めた


まるで、愛しい人を抱き締めるように......


「美野里.....聞いて?」


あたしは、力なく頷いた






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