あの日のチョコをもう一度
「おーい、美野里ー。俺の美羽とイチャイチャするのはやめてくれませんかー」


真琴の声が聞こえて、廊下を見たら、真琴と聡が入り口に立っていた


ちなみに、2年でもクラスは男女で別々だった


クラス替えの発表でのときの真琴の落胆ぶりは爆笑ものだったよ


「何よー、嫉妬深い男は嫌われるよー」

「うるせー!とにかく俺の美羽から離れろー!!」

「美羽から抱きついてきたのよ、ねー美羽」

「だって、あたし、美野里のこと大好きだもん!」

本当、可愛いなー。この子は


思えば、あの頃の美羽は素直で甘えん坊で可愛かった

今じゃ、姉御というほうがしっくりくるもんな.....


そんなやり取りをしながらも、美羽は真琴と帰っていった


その二人を見送りながらあたしも帰ろうとしたら

「何、一人で帰ろうとしてんの?」

と、聡に腕を捕まれた

「え?なんで?」

あたしは、わけがわからなくて硬直した

「しょうがないから、俺が一緒に帰ってやる」

家、同じ方向だし......と付け加えながら聡はあたしの腕を引っ張った

その時、フッと見せた笑顔にドキッとした

あたしはこの時、舞い上がってた

聡も自分と同じ気持ちなんじゃないかって

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