まほうのそら。(完)
「夜...寝てないから。」
ふーん?何か寝れない事情でもあるのかな。ちょっと気になるけど
あんま聞かない方がいいよね。変に首突っ込んでうざいって思われるのもやだ
し。
もしかしたら病気とかかもしれないよね。そんなこと容易に聞いちゃだめだ!
「いや、病気とかじゃないから。」
あれ?声にでてたかな。
「お前の顔見ればなんとなくわかるんだよ。俺が夜寝てないのはバイトしてる
から。」
...バイト!?原田真広の家ってそんな貧乏なの?
しかも夜までバイトって...相当きついじゃん。
「俺んちは...たぶん貧乏ではねぇよ。宿泊学習のときいったけど、
俺の父親ホテル会社の社長だから。だけど今...ちょっと喧嘩をしてるから
家出てってずっとひとりぐらししてるんだ。」
そっか!宿泊学習の図書館で原田真広とあったとき言ってたな。すっかり
忘れてた。
でも父親と喧嘩かぁ...それで家出して一人暮らし。
原田真広の大変なんだね。確かに、バイトだけで暮らしていくのは大変
だよね。生活費に高校に払うお金とかも全部原田真広ごバイトして
払ってるんだよね...