まほうのそら。(完)
[こんにちは。中原ありさです。]
いや、おかしい。こんにちはって。中原ありさですってそんなこと知ってるよ
ね。
紙に書いた文字を慌てて消した。
そもそもこんなに紙でかくなくて良かったよね。
ノート一枚分破った紙を半分にした。
なんてかけばいいんだ...?
悩んでいると、ふと菫の書いた手紙を読み返した。
う~ん。普通に話してるときみたいだな。こんな感じで、
用件だけ言っても良いんだな。
それなら...
[原田真広へ。
保健室まで運んでくれてありがとう。
中原ありさ]
シンプル...だけど、こんなのでいいよね。
手紙を半分に折って...よしできた。