まほうのそら。(完)
「...。」
お互いに、無言。どうして原田真広は今日私と帰るだなんて言い出したんだろ
う。
でも、それより保健室でのことのお礼を言おう。ずっと言えてなかったし。
「あ、あのさ、原田真広!この前、ほ、保健室まで運んでくれたの、
原田真広だったんだよね...あ、ありがとう。」
な、なんとか言えた!
「あ、うん。体調は大丈夫か?」
「大丈夫だよ。」
本当は全然前より悪いんだけど、なんだか今だけは元気になってる
気がする。何て言うか、心地いい、落ち着くような、そんな感じだ。
どうしてこんなに落ち着くんだろう。