まほうのそら。(完)
急いで教室をでて、靴箱まで走る。途中窓を見るともう校門を出ようとしてい
た。足、早すぎだよ!
「原田真広!ちょっと待って!」
窓から身を乗り出して叫んでまた走りだした。
はぁはぁ...
校門まででも疲れるな。
やっと着くと原田真広が自転車置き場の前に座って待っていた。
良かった、待っててくれて。
「あ、ありがと。おかげで、0点にならなくてすんだ!」
そういってシャーペンと消しゴムを出した。
ちょっと照れるな。そんな、お礼なんてあんまいわないから。
なるべく人に頼らないようにしてるし。そういって教室に戻ろうとした。
「0点かもよ。」
え?
原田真広はそれだけいって、シャーペンと消しゴムを筆箱に直して帰ってっ
た。いや、0点かもって何それ。
意味わかんない...
私、バカって思われてるってこと!?