まほうのそら。(完)
「スズ...のことね。」
女王はそう呟くと、菫に目配せをした。
?どうしたのだろう。そう思っていると、菫から
説明してくれた。
「スズ様...王女様は、女王様の一人娘です。」
そういった瞬間、心を切り裂かれたような、そんな感覚になった。
...一人娘か。
私のことはもう家族として見てないのかな。
今女王の顔を見てもきっとなんとも思ってないような、当たり前というような
顔をしているんだろう。
私は目線を下げて、菫の話を聞いた。
そうじゃないと、また泣いてしまいそうだ。
でも...女王の娘ってことは...。