まほうのそら。(完)
「はい。能力がとても少ないんです。しかも全体的に。」
全体的にって...。ということはすべての魔法は使えるけど、そのひとつ
ひとつの能力はとても弱い...。
「そういうことです。」
菫はそう言って一歩後ろに下がった。
やっぱり今までとの全く対応が違う。ベルギーが雰囲気と髪型が全く違くて
気付かなかったといってたけど、わかるかもしれない。
今の菫はなんというか、ロボットみたいな感じ。
「それでさ、出来るようになったことをいちいち報告してくるの。
一生懸命でいいと思うんだけど、さすがにだるいんだよね。
私も他に仕事あるんだし。」
女王は座って、組んでいた足を組み直してだるそうに言った。
出来るようになったことをいちいち報告...。