まほうのそら。(完)
「私は、あなたの私に対する接し方が好きじゃありません。本当は、
今みたいに母親のように守って抱き締めてもらいたい。ずっとそう思ってまし
た。」
そう、静かに言った。女王は最初はびっくりした表情で固まっていたけど、
スッと視線を落とし、ポツリと言った。
「スズ...ごめんね。」
そう言って雰囲気が少し緩んだ。
スズ、本音を言ったんだ。女王も、スズの接し方これから変わっていくのか
な。
そんな呑気な事を考えていた私は大バカ者だ。
次の瞬間、スズの言葉でまた女王の顔が険しくなった。
「それと、お母さん...私、本当は知ってるよ。」
知ってるよって...どういうことだろう。
「なんのこと?スズ。」