サプライズは、パーティーの後で ~恋に落ちた御曹司~


それから、と前置きして。


青木君が、今まで決まってること言っとくねとスケジュール帳を開いた。

先週までに確認取らなきゃいけないことを、青木君と久美子でやっておいてくれたのだ。


それで、連絡を取りたかったのかもしれない。
もし、そうだったら悪いことをしたと思う。


青木君が続ける。


「会計担当が水野さんで、彼女の了承は取ってると」

「うん」

「受付担当も決まってるし、そろそろ当日のこと考えようか?」
青木君が手元の手帳を見ながら、確認してくれる。


二人に頼んでおいてよかった。
私と井上さんだけだと、全然進んでなかったな。


「出席者がおよそ100名。これで、全体で使えるお金の額を決められる。後は、来るゲストの顔ぶれにあわせて席順や演出を考えるのは、井上さんが引き受けてくれたから」

彼が、テキパキと決めてくれる。


「じゃあ、後は花澄ちゃんと一緒に、演出や景品などに使う費用を割り出して、買い出しに行けばいいね」彼は、予定表をパタンと閉じた。

青木君は、嫌がらずに一生懸命やってくれる。


「ん、そうだね」


「そ。それだけでいいの?」
私、ほとんど仕事がないけど。

「当然だよ。だいたい、元彼女に頼む方が頭がいかれてるよ」
青木君が怒ってる。


「何にも心配いらないよ。気にしなくていいから」
手を背中に置いて、フォローしてくれる。

「ん、ありがとう」




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