サプライズは、パーティーの後で ~恋に落ちた御曹司~


「ちょっと待ってて」

缶を持ち直すために、腕を広げた。

真裕が、ぎゅうっと私の体を抱きしめた。


「人が来たらどうするの」
逃げようとすると、逆にぎゅうっと彼の腕に力がこもる。


「人なんかどうでもいい。それより、その、隙だらけなの何とかしろ」


「だから、離れてって」


「何で、キスなんかさせたんだ?」


「自分からしたわけじゃないって。見てたでしょ?」


「やっぱり、ダメだ。君の体に、別の男が触れるなんて我慢できない」


「なに言ってるの?そんなこと言われたら、私どうしたらいいのよ。一生、誰とも付き合わずに、一人でいろって思ってるの?」笑って、彼の胸を押し戻す。


「そうだな。そうしてもらおうかな。あんなもの見させられたら、おかしくなりそうだ。というか、もうおかしくなってる」彼の腕は、少々抵抗したくらいじゃびくともしない。

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