サプライズは、パーティーの後で ~恋に落ちた御曹司~
言われるまま部屋の中に入る。何これ。
正式にお呼ばれされたわけじゃないから、じろじろ部屋の中を見て回るわけにはいかなかったけど、広い部屋だった。
酔ってて訳が分かんなくなってても、廊下が長くって、ゆとりがあるのを感じる。
廊下の壁に寄りかかろうと思っても、壁が遠い。
すれ違ったって『ごめんなさい』って謝らなくて済むって言えば分かってくれるかな。
リビングだって、あり得ないくらい広いのがわかる。冷房切らずにおいてくれたんだ。
「座って」
黒い革張りのソファーに座らされた。
ふわんとして気持ちい。柔らかくていい革でできてる。
「これ飲んで」
グラスに入った水を渡された。
ふと見上げると、口に含んだお水よりも彼の冷ややかな目が見下ろしてる。
怒ってるのね。
「素晴らしい夜景ね。毎日こんな夜景を見てたら、外で同じ景色見ようなんて思わないでしょ?東京タワーもちゃんと見えるし。完璧ね」うっとり見つめる。
「ここで夜景が見られるからって、他では見る気が失せるなんて思わないさ。いつでもきれいなものは、きれいだからな」
「わかった。とりあえず、井上さん横に座って。そうやって見下ろされてると話しにくいの」
彼は、素直に従ってくれた。むっつり笑顔なんて欠片も見せずに。
正式にお呼ばれされたわけじゃないから、じろじろ部屋の中を見て回るわけにはいかなかったけど、広い部屋だった。
酔ってて訳が分かんなくなってても、廊下が長くって、ゆとりがあるのを感じる。
廊下の壁に寄りかかろうと思っても、壁が遠い。
すれ違ったって『ごめんなさい』って謝らなくて済むって言えば分かってくれるかな。
リビングだって、あり得ないくらい広いのがわかる。冷房切らずにおいてくれたんだ。
「座って」
黒い革張りのソファーに座らされた。
ふわんとして気持ちい。柔らかくていい革でできてる。
「これ飲んで」
グラスに入った水を渡された。
ふと見上げると、口に含んだお水よりも彼の冷ややかな目が見下ろしてる。
怒ってるのね。
「素晴らしい夜景ね。毎日こんな夜景を見てたら、外で同じ景色見ようなんて思わないでしょ?東京タワーもちゃんと見えるし。完璧ね」うっとり見つめる。
「ここで夜景が見られるからって、他では見る気が失せるなんて思わないさ。いつでもきれいなものは、きれいだからな」
「わかった。とりあえず、井上さん横に座って。そうやって見下ろされてると話しにくいの」
彼は、素直に従ってくれた。むっつり笑顔なんて欠片も見せずに。