サプライズは、パーティーの後で ~恋に落ちた御曹司~


「いいんじゃない?木下さんも自業自得だろ?そんな真似したんだから」
青木君が、腕組みをしながら、もっともなことを言う。


「えっと、私は……」
一人ひとり説得しようなんて言ったら怒られそうだ。それは、こっちの仕事じゃないとか。


「花澄ちゃんは黙って見ててね。俺たちで何とかするから」
青木君先に釘刺されちゃった。
侮れない同期も扱いにくいかもしれない。

「あ、うん。そうだね」
心遣い、本当にうれしいけど。どうするの?これ。

このままだと、今までやって来たことが無駄になる気がする。

何とかしたいけど。

井上さんには、しばらく関わりたくない。


「これから、その話をするから。花澄は聞いていればいいから」
青木君に、背中をトンと押され、大丈夫だからと小さく耳打ちされた。



と、久美子が言った時だった。


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