正反対の二人




「か、金ならないぞ」



「あるだろ、ここに入ってるだろうが!」


中年のサラリーマン風の男が若くてガラの悪い男に絡まれている




がし



男がサラリーマンのカバンをひったくり財布を取り出す。

そして中身をあけ




「おっ結構あるじゃん。」


ニヤリと顔を歪めて笑う。



「や、やめろぅ。」



狼狽しきったサラリーマンと声は恐怖で震えている。




「何かいったか糞ジジイ!!」



ガン


とサラリーマンの顔の横の壁を殴る。


「ひい」


怯えたサラリーマンが情けなく尻餅をつく。





その様子がきい触ったのか


ちっ


舌打ちをして



腕を振り上げ、今にも殴ろうとしている。












「や、やめなさい。」









私はサラリーマンを背にかばい、めいいっぱい手を広げた。




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