正反対の二人
「楓、大丈夫?」
いつの日かと同じように聞いて
楓の顔を覗き込む。
が、
パシ
「え?」
楓はそのまま頭を撫でようとした私の手を振り払った。
こんなことは楓と出会ってから初めてだ。
そのことにもショックを受けたが
あることに気がつく。
「楓、ほっぺ怪我してる。手当しよう。私のお気に入りの絆創膏を貼って」
「・・・・・・、・・・・・・・だろ」
「ん?何?楓。」
私の声を遮って楓が言った言葉は全く聞き取れなかった。