正反対の二人
奈夢は強くて優しかった。
奈夢は俺がいじめられていると知っても
離れなかった
この頃の俺は奈夢が全てだと言っても過言じゃない。
それほど俺の中での奈夢が大きかった。
「みんなが俺をいじめる、女みたいだって」
始めて泣きながら言った言葉に
奈夢は
俺の頭を撫でながら
「私は可愛い楓、好きだよ。
だからあんなこたちの言葉気にしないで」
そう言って抱きしめてくれた。
冷たかった心にたくさんのあったかいものが入ってきて
うまく表現はできないけど
この顔でよかったなって始めて思えたんだ。
幼稚園を卒園して小学校に入っても奈夢は変わらなかった。
変わらずに俺を可愛いって言って助けてくれた。