クールな先輩を恋の矢で射止めます
3日後。
部活見学が終わって、本入部の日がやってきた。
でもまだ入部届けは書いてない。
来月入るときに、その時の気持ちを書きたいと思ったから机の引き出しに入部届は締まった。
それからお父さんとお母さんにバイトして弓道部に入ることを言ったけど
他の部活は考えられないのか?今まで何かに打ち込んだことないんだから、もし辞めてしまったらお金を無駄にするんだぞ?
バイトしてから入るにしても、みんなより入部する時期が遅れてしまうんだぞ?
と言ってきたけど、お金を出してくれるとは一度も言ってくれなかった。
きっとあたしがすぐ辞めてしまうんだと思ってるんだろうな。
だから頑ななお父さんとお母さんに、『やっぱり』と思われないためにも、絶対に入って最後までやると自分自身に誓った。
「絶対、お父さんとお母さんにあたしのこと見下げたこと後悔させるんだから」
あたしはトイレで鏡越しの自分にそう言うと、春歌と一緒に弓道場に向かった。