クールな先輩を恋の矢で射止めます
「今言いに行くのはよくないよね」
お客さんいっぱいで忙しいのに悪いし……。
かと言って、一人でケーキ屋さんに入って食べて待ってるのも勇気いる。
あたしは時間を潰しながら、お客さんが引く時間を待った。
そして太陽が消えて、少しずつが街に電灯がつきはじめる頃にはお客さんもまばらになってきた。
よし、行こう。
きっと短期で募集してるところなんてここしか見つからない。
絶対にここに入るつもりで臨まないと。
この最後の望みに全てをかけて。
ーカランカラン
お店のドアを開けると、ケーキの甘い香りで漂っていた。
ショーケースには1つもケーキが残りがなく、お客さんも食べ終わったようであたしと擦れ違った。