クールな先輩を恋の矢で射止めます



声のする方へ振り向くと、そこにいたのは……



「……山崎先輩」



だった。



隣にもしかしたら雪名先輩もいるかな?って思ったけどどうやら一人みたいだった。



昨日のことを聞かれるのかなって思って若干躊躇してしまう。




でも不思議そうな顔をしてる春歌にも理由を話すんだったらと思ったら行くしかなかった。



あたしはしぶしぶ席から立ち上がって、『ちょっと行ってくるね!』と言うと教室を出た。



「昨日ぶり!ちょっと話があるんだけどついてきてくれる?」



「……分かりました」



淡々と返事をしてぎこちない表情をするあたしに、『そんな怖がらないでよー!悪いことはしないから』と声を掛けながら



なんだか山崎先輩は楽しそうな感じで弓道場まで連れて行ったんだ。



< 52 / 71 >

この作品をシェア

pagetop