クールな先輩を恋の矢で射止めます



翌月。無事アルバイトの期間が終わって、最後に一ヶ月分のお給料をもらったあたし。



「なんだかあっという間だったね!今度はお客さんとして遊びにおいで。



岡田さんにだったらサービスするから」



「そうよ!お友だちでも彼氏でも連れて!部活でこれから忙しくなると思うけど、頑張ってね。



岡田さんにお店のお手伝いしてもらえて本当に良かったわ」



笑顔でそう言ってくれた店長さんと奥さん。



明日から弓道部に入れると思ったら今からすごくわくわくするけど



もう二人にこうやって働けないと思ったら淋しい気持ちも込み上げてくる。



お仕事教えてもらって、試作品食べさせてもらったり、お客さんが来ない時間にいろんなお話をしてとっても楽しかった。



「短い間でしたがお世話になりました。お二人のおかげで弓道部に入れることになったこと、本当に感謝してます。



ありがとうございました」



あたしはぺこっと二人に頭を下げた。



ここで働けて良かったし、ここをバイト先に選んで良かった。



制服を返しに来る日を告げると、あたしはお店を後にした。



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