クールな先輩を恋の矢で射止めます
Chapter 2

「俺の技術はあんたの目で見て盗め」




「こんにちは!岡田花です。



1ヶ月遅れになりましたが、今日から同じ1年生との遅れを取り戻すよう精一杯頑張ります!



よろしくお願いします」



放課後の弓道場。ぺこっと頭を下げて、あたしのあいさつが終わると同時に歓迎の拍手が場内に響き渡った。



目の前には3年生、2年生、1年生の順に部員が並んでいて、あたしの横には山崎先輩と雪名先輩がいて。



……初めて袴を着た。



山崎先輩が事前に他の1年生と一緒に頼んでおいてくれたおかげで、入部1日目からあたしも着ることができた。



思ってたよりも軽くて、薄くて、着やすいかもしれない。



憧れてた紺色のヒダが入った袴。これを毎日着てやるんだと思ったらわくわくしてしょうがない。



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