クールな先輩を恋の矢で射止めます
「うん、よろし「俺がそいつの教育係になればいいんだろ」」
いきなりあたしの背後からそんな言葉が降ってきた。
さっさとついてこいと言う雪名先輩に行っていいのかアタフタしていると
声を出さずに笑っていた山崎先輩が「雪名のとこ行って!もし何も教えてくれなかったら"あれ"言ってみて」と送り出してくれたんだ。
こうして、あたしは雪名先輩のもとで弓道を教えてもらうことになりまし……
たじゃない!!
いきなり部室の方に歩いていったと思ったら、雪名先輩はドカっとイスに座って目を瞑った。
「……部活が終わったら起こして。それまでは教本でも読んでろ」
「え……?」
「それから山崎の前ではあー言ったが、俺はあんたの教育係になるつもりはない」
「あの……」
って声をかけても返事はかえってこなかった。
そして数分も経たないうちに雪名先輩の気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。