くるりんぱ=問題児!?


「これ以上、あいつに関わるんじゃねーよ。

いつまで過去のこと、引っ張り出せば気がすむんだよ。

本当、やることが汚ねぇんだよ。

そもそも、お前が弱いのがいけねーんだろ」


冷ややかな目で柚歌を見下ろす嶺央。


「これ以上、そういうこと言うようなら、あなたの明日は無くなるわよ」


「…っ」


柚歌の言葉に言葉が詰まる。


「おい、絇瑠。
戻るぞ」


「え、でも…」


「…柚歌先輩の話は全部嘘だ。

デマだから信じるんじゃねーぞ」


「ふふ、デマを教えてるのはどっちかしらね。
信じるか信じないかは彼次第じゃないかしら?

ま、あたしの家柄のこと忘れないでよね」


冷ややかな目で嶺央を見つめ返す柚歌。


「…絇瑠。
部長命令だ。
戻るぞ」


「…は、はい!」


わかだまりを抱えながら、戻っていく絇瑠に柚歌がソッと声をかける。


「本当のことが知りたいなら、

…知恵のことが知りたいなら、



あたしのところへ来なさい?
全て教えてあげる。


あなたの好きな知恵のこと…すべて。


…ふふふ、では、ごきげんよう」


そう言って、スカートを翻して柚歌は去っていった。

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