くるりんぱ=問題児!?
「知恵、実はすごい出来る人っしょ?」
「練習見てたら大体分かる」
「経験者のオーラが出てるもん」
「しかも、球技大会の3P私達も見てたからね?」
「アレが出来て、経験者じゃないとか全然出来ないとか、まじ潰すよ?」
こ、怖いっす。先輩!!!!!
「はっ!いけないわ。
また、知恵の空気に流されるところだった…。
とっとと、チーム分けしなきゃ。
それよりも本気で聞くけど、知恵。
最近っていうか、球技大会以降
すごく調子は良くなってる。
本当は、3P得意なんでしょ?
1年の時、部活入ってないからブランクがあるのは分かるけど」
「…まぁ……」
渋々答えるわたし。
そこへさっき暴言を吐いた先輩が口を挟む。
「生意気ー!
チビのくせに…!
私の方が身長高いのに…」
「あぁ!チビって言った!!!
チビッ!!!
気にしてるのに!!!!!!!!!」
「さぁー、始めよっか!」
「華麗にスルー!?
美咲先輩なら可愛いから許すけど!?」
「ったく、知恵は本当にいじりがいがあるんだから〜、ほら知恵いくよ?」
「はいなっ」
そんな楽しいバスケの試合の中、夕日が怪しく暗くなり始めたことを、だれも知る由もなかった。