くるりんぱ=問題児!?



「知恵、実はすごい出来る人っしょ?」

「練習見てたら大体分かる」

「経験者のオーラが出てるもん」

「しかも、球技大会の3P私達も見てたからね?」

「アレが出来て、経験者じゃないとか全然出来ないとか、まじ潰すよ?」


こ、怖いっす。先輩!!!!!


「はっ!いけないわ。
また、知恵の空気に流されるところだった…。
とっとと、チーム分けしなきゃ。


それよりも本気で聞くけど、知恵。

最近っていうか、球技大会以降
すごく調子は良くなってる。

本当は、3P得意なんでしょ?
1年の時、部活入ってないからブランクがあるのは分かるけど」


「…まぁ……」


渋々答えるわたし。

そこへさっき暴言を吐いた先輩が口を挟む。


「生意気ー!
チビのくせに…!

私の方が身長高いのに…」


「あぁ!チビって言った!!!
チビッ!!!
気にしてるのに!!!!!!!!!」


「さぁー、始めよっか!」


「華麗にスルー!?

美咲先輩なら可愛いから許すけど!?」


「ったく、知恵は本当にいじりがいがあるんだから〜、ほら知恵いくよ?」


「はいなっ」


そんな楽しいバスケの試合の中、夕日が怪しく暗くなり始めたことを、だれも知る由もなかった。

< 129 / 168 >

この作品をシェア

pagetop