社内恋愛発令中【完】
まだちょっとした話し合いほどしかできないらしく、お互いの部長が会うことになっていた。



「何時から?」



「18時からです」



腕時計を見て、まだまだ時間があることを確認した蒼井さんは、顔を上げてパソコンを指差す。



「来週のプレゼン内容でも考えよっか」



「はい!」



来週の会議では、プレゼン発表がある。



文書作成は、まだあたしだけという訳にもいかず、2人で作成することにしていた。



だけどあたしは、この時間が何故か好きだった。



あたしの考えた文章に的確なアドバイスをする蒼井さん。



自分のレベルが上がっていくのを感じることができる。



もちろん好きな理由はそれだけではない。
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