社内恋愛発令中【完】
「仕方ないから」



「どうして蓮也さんも蒼井さんも、名前で呼ばせようとするんですか…」



溜め息をつきながら言うあたしに、蒼井さんは一瞬考える間を置いて。



「双葉だからだよ」



「それってどういう…」



__________



「お忙しいところ、ご足労いただきありがとうございます」



「こちらこそお招き頂いて…」



18時になると、近くのレストランで食事会が始まった。



相手の部長は、想像していた偉そうなおじさんではなく、蒼井さんと同い年くらいの女性だった。



気品溢れる清楚な人。



「あの、私堅苦しいの苦手で…」
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