社内恋愛発令中【完】
第3章

恨みと妬み

7月に入り、ニュースでは梅雨明けを告げていた。



電車に揺られる時間が辛いものに変わる時期だ。



いつものように会社に行き、下駄箱で社内用の靴に履き替えようと扉を開ける。



____と



何かがバラバラと足元に落ちてきた。



「?」



落ちたものは全て写真のようだ。



拾い上げてギョッとする。



「なに、これ…」



写真には自分が写っていて、その顔の部分を何かで切りつけられているものばかり。



10枚以上入っているのに、全部同じように顔を切りつけられている。



そのまま下駄箱に入れておく訳にもいかず、バックに押し込んだ。
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